
英語力の4技能「読む・書く・聴く・話す」には語彙力は欠かせません。(最終的に、覚えた語彙を活かすコア英文法の定着度については「まず、必要なのは英文法 Part 2」をご覧ください)
英単語の覚え方と言えば、単語帳での暗記というのが王道でしょうか。また「書いて覚える」派、「聞いて覚える」派、「読んで覚える」派などなど「覚え方」は十人十色ですね。
「絶対に忘れない」と少々大げさなタイトルをつけていますが、結果的に僕の中で定着していった単語を振り返った時に、一つの覚え方が見えてきます。
そもそも単語力とは?
単語力といっても中々、定義が曖昧ですね。
何をもって単語力というのでしょうか。
早速ですが、皆さんにお尋ねします。
There was a dog barking all night long.
(夜通し吠える犬がいましてねぇ)
ここで登場する「犬」ですが、a dogはa dogですよね。
わざわざa dogという言葉を耳にして
頭の中で「a dogは<犬>という意味だったな、
犬、それは四足歩行の哺乳類の一種で、尻尾を振り振り…」
なんてあーだこーだと説明文を思い浮かべないはずです。
a dog
⇓
このように、瞬間的なイメージ発想のはずです。
次にstudyはどうでしょうか。
studyと聞けば
⇒
study business(ビジネスを勉強する)
study hard(必死に勉強する)
study at school(学校で勉強する)
つまり
study+勉強内容
study+様子・程度
study+勉強場所
のように、
studyくらいに慣れ親しんだ動詞であれば、
studyを実際に用いる場面イメージが具体的に浮かんでくるはずです。
これが、「使える英単語」(active vocabulary)ですね。
自分で使うことは難しいけども、聞いたり、読んだりする分にはOKな
「意味は分かる英単語」(passive vocabulary)を合わせたものが、
いわゆる「単語力」になります。
日常会話においては「使える英単語」の絶対量が最終的にものを言います。
日々の生活を英単語にする!
さて僕自身が英語学習を振り返った時、
正直なところ英単語集を開いて覚えた記憶がほとんどありません。
特に何か自慢できる画期的なメソッドがあったわけではないですし、
ここで市販の英単語集を批判したいわけでもありません。
単純に僕は単語帳を開いて暗記するのが苦手でした。
ドライな考え方をする学生だったのでしょうか、
単語帳で覚えても即効性がなく手応えを感じる活動には思えなかったからです。
(ただし、語学試験対策や入試対策には語彙レベルや範囲などの傾向が明確にありますので、
それをデーター分析した英単語集の利用価値は学習効率の面からも大いにあると思います)
では結論です。
僕の中でactiveになっている英単語はどういうものか?
シンプルな話です。
ほぼ毎日使う(考える)英単語が「絶対に忘れない」英単語です。
僕が実際に試していた方法を1つご紹介します。
まずは皆さん自身のdaily routineに注目してください。
月曜日から日曜日まで(在宅時間、勤務時間のみなど、時間帯を絞ってもOK)、
ほぼ変化しない日常的な行動に限定し、英語に書き出してみることです。
Step 01:
1週間の自分の生活を振り返り、それを表現するために必要なキーワードを書き出す
↓
Step 02:
まずは、キーワードとして動詞と名詞に絞り、その用法やフレーズを英英辞典などで調べて英単語(フレーズ)リスト化
↓
Step 03:
リストの英単語やフレーズを毎日、使用する!
「使用する」というのは、英語でフルセンテンスを作る必要はありません。
ここでは、英単語に触れる機会を意図的に作り定着させるというのが目的ですから、
動詞の時制や冠詞などの英文法はあえて無視して、
「気楽に楽しくルー◯柴スタイル」に徹するのがコツです。
例)
「私は毎朝、6時に目覚める」
→ 私は wake up 毎朝、6時に。
(I wake up at 6 every morning.)
「朝食前に、僕は歯を磨きます」
→ 朝食前に、僕はbrush my teeth
※<歯をbrush>でも<my teethをbrush>でもストレスなく変換できる範囲でOKです。
(I brush my teeth before breakfast.)
「電車の定期忘れた!」
→ train passをforget!
(I forgot my train pass!)
wake up、brush、train passなど、毎日使う必要のある動詞や名詞であることがポイント。
ひと手間かけてリストが完成したら、
それを自然に生活する中で使用するわけです。
早ければ、2〜3週間ほどで50%くらいは定着し、
3か月もすれば7~80%はactiveな状態になります。
日々の行動(動作)とそれに連動する名詞を中心にしながら、
余力で形容詞や副詞などを追加していくようにします。
その中で、英文法の学習も平行していけば、
完全な英文で自然に発信できるようになっています。
結果的に覚えている、というのがストレスのない覚え方です。
英会話表現集をうまく英単語学習に利用する!
さて日々の習慣から個人的な英単語リストの作成にはやはり手間がかかります。
そこで、市販の英会話本が便利です。
英単語学習であえて、英会話集を利用・参考にするのはgoodです。
表現集の中で、必要な動詞や名詞のみをピックアップすれば作業時間は短縮できます。
またスピーキングにもつながる英単語の学習法としては効率大です。
以下の3冊はオススメできます。
一日のすべてを英語で表現してみる(ベレ出版)
それぞれに良い・悪いがあるので、まずは書店さんなどでご確認ください。
試し読みの際、心がけて頂きたいのは、
実際にご自身の生活で必要な表現が豊富にカバーされているかどうか、ですね。
ちなみに、すでにちゃんとした英単語帳を持っているので、
ぜひ利用したいということであれば、リスト化のための有効活用もできます。
単語帳の1番から順番に無理やり覚えていくのではなく、
1週間の自分の生活の中で必要な英単語から勉強していくように優先順位を決めると良いと思います。
その必要な英単語を調べるために逆に索引などから英単語帳を活用すると効率が上がりますよね。
次回は初心者向けにお勧めできる
英会話で楽にイニシャティブを取る英文法をご紹介しましょう。
それでは、また
Thanks for reading!
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日本人学習者の誤用例データーに基づいた「間違い探しクイズ」を毎月公開中。
最新のクイズにチャレンジ!
- 次の日本語を参考に、英文(1)~(5)に不自然な箇所があれば正しく直しましょう。
ただし、すべての英文に誤りがあるとは限りませんので注意してください。
(1) 「お父さんの名前がラジオから聞こえてきたんだよ!」
I just heard the name of my father on the radio!
(2) 「何だって最終的には何とかなるもんですよ」
Things have a way of working out in the end.
(3) 「あなたはせいぜいその状況から学ぶことしかできないよ」
All you can do is learning from the situation.
(4) 「2時までに戻ってきた方がいいよ」
You wanna come back till 2 o’clock.
(5) 「何か良いことがあるといいね」
I’m hoping something good to happen.
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