
私は外資系メーカーの人事部で採用にも関わった経験があり、また個人的に転職面接は100社以上は受けたことがあり結構な数内定オファーをいただいています。つまり転職面接を個人的な趣味とする変態です(笑)
今回はまだ転職面接を受けたことがない人に向けてアドバイス的なことを書いてみようかと思ったわけです。
読んでいただければ、面接で一番重要なことは?とか、転職エージェントは使ったほうがいいの?などがわかります。
この記事の目次
履歴書は写真にこだわれ
履歴書は手書きがいいのか、どういういう風に書けばいいのかなどはよく聞かれますが、もっと気にした方がいいのは写真ですね。
視覚から得られる情報は文字よりもかなり多いので、写真が担当者に与える印象はかなり大きいです。
特に新卒の就職活動では職歴がないので転職の場合よりも写真の影響大ですね。
できればカラーで肌の血色がよく目力のある写真が撮れるまでトライしましょう。
面接が始まるのは面接当日じゃないよ
無事に書類審査に合格すれば面接に進みますが、選考が始まるのは面接当日に面接官に会った時じゃありません。じゃいつなの?ということですが、これは企業担当者から書類審査合格と面接日程の連絡をもらったときからです。
メールか電話で連絡を受けると思いますが、この受け答えも全力で見られていると思った方がいいです。社会人として常識がないなーと思われたらもうこの時点で終わってると思って間違いないです。
連絡をもらったら即レスを心がけましょう。友達からのラインみたいに1日寝かしてーとかやってたらダメです。
もし転職エージェントを使っている場合はエージェントに会った時から始まっていると思った方がいいかもしれません。エージェントは志願者の合否が自分の売上ひいては生活にかかってくるので、この人いけそうと思ったら全力で紹介してくれますが、逆にダメの烙印押されたらキツイということです。
あと面接会場で会社の受付やスタッフからも見られていると思った方がいいです。聞いた話ですが、受付の社員が面接に来社した学生が建物に入る直前に玄関の前にガムをペッと吐いたのを目撃し、採用担当者に報告してその学生は不採用となったとうことです。まあ似たような話はよくありますよね。
第一印象に命をかけろ
面接は最初の1分で決まるとよく言われます。最初の1分ということは面接官と挨拶して最初のひとこと二言交わした時点でもうほとんど決まっているということです。これって都市伝説みたいに言われますけど当たらずとも遠からずなんですよ。
視覚や聴覚からの情報というのはかなりの情報量を与えてくれるもので、その人の表情や声のトーン、目線、姿勢、身だしなみなどから受ける第一印象というのはかなり強烈なんですよね。だからここで悪い印象を与えてしまうと一発アウトになる可能性は高いです。
やっかいなのは採用担当者も気づいていなかったりするんですよね。不採用の理由は理屈でいろいろ説明したりしますけど、ほとんど後付けで実は最初の第一印象で無意識に決めていたりするのです。
だから第一印象をよくするために、笑顔、身だしなみ、目を合わせて挨拶する、姿勢をよくする、ということは全力で心がけましょう。
自分がしゃべる内容は全て台本通り
面接官から質問されるかもしれない内容は「全て」あらかじめ回答を準備しましょう。言い回しまで暗記する必要はないですが。これを聞かれたらどういう内容を答えるということは全て決めておきます。そして何回も口に出して練習するようにします。
特に自己紹介は必ず聞かれますので、状況に応じて使えるロングバージョンとショートバージョンを準備しておいたほうがいいでしょう。
準備にはすごく時間がかかりますが、この準備をしておけばどんな質問が来ても即答できますので面接官からは自信があって頭がいい人物というふうに見えます。またその場で何を言うか考えながら話さなくていいので、自分の表情を作ることや最も重要な「面接官の反応を伺う」という作業に集中できます。
面接は面接官の反応を見ながら注文に答えるゲーム
面接で最も大切なことは、面接官が聞いておきたい、確認したいと思っている懸念事項について応えて不安を払拭してあげることです。緊張する面接の場では多くの人がやる気や情熱を一方的に語りがちで、面接官は口に出しませんが、「聞きたいのそこじゃーねんだよなー」とか思っていたりします。あらかじめ準備した回答は10分の1も話さずに終わるくらいがちょうどいいです。しゃべり過ぎるのが面接で一番ありがちなミスなのです。
聞きたいポイントは面接官によって異なりますので注意深く表情や反応を見るしかありません。志願者はB社での成功体験を強調したくて時間をかけて話していても、面接官はそれは書類に書いてあるのでむしろ新卒で入ったA社を辞めた理由が一番気になっているということはよくあります。
人を雇用するというのは企業にとってかなりリスクなので、懸念点が払拭されない限りはなかなか内定は出せないという事情があります。なので、そのポイントを面接官が改めて質問した際にごまかしたり、説明が不十分だったりすると内定までたどり着きません。
したがって、自分が話しているのに面接官の表情が冴えないとか、その話を広げようとしない場合は、他に聞きたいポイントがある可能性が高いのでその話題は早めに切り上げましょう。逆に面接官が突っ込んで聞いてくることはたとえ自分が話したいポイントではなくても、逃げないで応えましょう。
最後の逆質問は志望動機の強さを測るもの
最後にだいたい「なにか質問はございますか」と聞かれます。このときなにを質問するかで志望度が測れます。
たとえば
自分が一緒に働くチームはどんな人たち?
自分の業務内容とレポートラインは?
業務開始までに勉強しておいた方がいいことがあるか?
などの質問があれば、新しい会社で働くことをリアルに検討している証拠なので志望度が高いと判断される可能性があります。
一方で質問が福利厚生や休みのことばかりだと、仕事に対するやる気はどうなの?という印象を与えてしまって他の志願者との比較で負けてしまう可能性があります。それらは働く上で重要なことには間違いありませんが、面接は他の志願者との競争であり常に比較されているということを意識しましょう。
年収交渉は転職エージェントに任せるべし
年収交渉はタイミングと駆け引き、会社との力関係に影響されます。これをうまくやるにはある程度の経験が必要となります。結論から言いますと転職エージェントに任せるのがベストです。
たまに内定が出た後に、面接の時に聞かれた希望年収よりかなり高い金額を交渉しようとする方がいますがこれはタブーです。人事担当者はあらかじめ聞いた希望年収をもとに社内稟議をとったりする場合もありますから、後出しでそれより高い金額を主張されると担当者はかなり冷めます。
こういうタブーを無意識に犯してしまわないためにも、転職エージェントに任しておいた方がいいでしょう。会社対会社の交渉ですから、個人でありながら転職エージェントの会社の信用を利用することができるため円滑に交渉を進めることができます。
求人サイトや転職エージェントへの登録は無料です。
登録だけじゃなくその後何回面談してもらっても、履歴書や職務経歴書などのアドバイスや添削までしてもらって1円もお金はかかりません。
あなたが内定をゲットして入社することになったら、会社からエージェントに報酬が支払われる仕組みになっているのであなたとエージェントの利害は一致していて、内定が出れば一緒に大喜びできます。
ちなみに私は内定ゲットした後に、お礼を言いたくてエージェントと一緒にご飯食べに行ったのですが、逆にごちそうしていただいたことがあります(笑)
いい思い出なのでもっと言うと、私が感謝を伝えると彼女は感激して私の前で泣いたんですよね。
もちろんそんなエージェントばかりではないですが、なかにはそんなアツイ人もいるということです。
転職エージェントに登録するタイミングは?
内定が出てから年収交渉の場面になっていきなり転職エージェントに依頼することはできませんから、早い段階で登録だけはしておいた方がいいです。
たとえ今転職する具体的な予定がなくても、いざ転職活動をしたいと思ったときは多くの場合、体力的にも精神的にも限界状態で転職サイトに登録する気力すらないというケースが多いです。
余裕がある時に登録だけしておけば、具体的に転職活動をしようかなと思った時点で、転職エージェントに伝えるだけであらかじめ登録しておいた希望年収に基づいてすぐに案件を紹介してくれるのでスムーズにスタートをきることができます。
また、気になる求人情報をストックしておくだけでも転職という選択肢があることで普段の仕事にもいい影響があります。
あからじめ希望条件を登録しておけば該当する情報を提供してくれますのでそれをチェックしておくだけでも価値があると思いますよ。
どのエージェントがいいのかわからない人は、案件数の多さでいえばリクナビや【BIZREACH(ビズリーチ)】などの大手がおすすめです。
もし英語を使う仕事や外資系企業に興味がある人は年収交渉もバリバリやってくれるJACリクルートメントもいいと思います。