
我々日本人は「数」を意識しない。だからこのテーマがとても面倒だ。どうして加算名詞?なぜ単数?
しかし心配する必要は無い。加算・不加算そして単数・複数のルールとポイントをこれからご説明しよう。
要は”モノ”のどのように捉えているかである。それをしっかり押さえれば頭がすっきりすることは間違いない。
さらにその他の覚えておいて損はない注意ポイントも列挙しておく。
この記事の目次
- 1 名詞をどのようにとらえているのか?
- 2 加算と不加算名詞について紹介する!
- 3 彼らはこんな風に使い分けている!
- 4 加算・不加算の代表格をあげてみよう!
- 5 少しまぎらわしい不加算名詞!
- 6 不加算名詞はこうやって数える!
- 7 ここからが使い分けるポイント!
- 8 もっと身近な例をあげよう!
- 9 加算と不加算で大きく意味の変わるものをご紹介しよう。
- 10 集合名詞の取り扱いについて!
- 11 複数形のない集合名詞!
- 12 数えられる名詞の規則変化!
- 13 数えられる名詞の不規則変化!
- 14 単数形と複数形が同じ形のもの!
- 15 文字や数字や略語の複数形!
- 16 複合名詞の複数形!
- 17 いつも複数形のもの!
- 18 学問を表す名詞で複数なのに単数扱い!
- 19 金額や距離などのまとまりは複数なのに単数扱い!
- 20 単数と複数で意味の変化するもの!
- 21 the + 形容詞で(~人々)になり複数扱い!
- 22 基本はいつも複数形と考えている!
- 23 まとめ!
名詞をどのようにとらえているのか?

難しいことはない。彼らは次の3つの「とらえ方」をしているのである。
1.数えられるか、それとも数えられないか。(加算・不加算)
2.数えられる場合には、単数にするのか複数にするのか。(単数・複数)
3.最後に文全体の中で、どのように表現したいのか。(捉え方)
加算と不加算名詞について紹介する!
英語学校の生徒だったとき、ルームメイトによくこんな質問をして彼を悩ませていた。
どうしてつくのか?なぜつかないのか?
なぜ、ここで可算名詞として使うのか?
いくら母国語とはいえ、そんなことをいちいち考えて喋っているわけではないので知っているほうが珍しい。
もちろん辞書を調べれば可算と不加算名詞ははっきりする。
しかし私が知りたかったのは、どうやって使い分けるのか?
彼らはこんな風に使い分けている!
彼らは数えられない名詞でも加算で使うときがある。また数えられる名詞であっても不加算で使うこともある。
私は何度も何度もその使い方を修正してもらった。
その答えは以下の通りだ:
形がはっきりしている、と見るときは、加算として使う。
形がぼやっとしていると、見るときは、不加算として使う。
加算・不加算の代表格をあげてみよう!
加算名詞:
dog(犬)
desk(机)
book(本)
pencil(鉛筆)
など。
不加算名詞:
happiness(幸福)
water(水)
sugar(砂糖)
coffee(珈琲)
など。
少しまぎらわしい不加算名詞!
information(情報)
advice(助言)
fruit(果物)
food(食べ物)
machinery(設備)
clothing(衣料品)
furniture(家具)
など。
数えられそうだがよく考えてみよう。先ほど申し上げた通りあいまいな形をしている。したがって不加算として使うのである。
少し乱暴に聞こえるかも知れないが彼らはこのように使っているのだ。
不加算名詞はこうやって数える!
不加算名詞に以下のようセットを付けて数える。
a glass of
a slice of
a sheet of
a piece of
a bottle of
などなど。
ここからが使い分けるポイント!
加算・不加算で注意が必要なものをあげてみよう。
room について:
たくさん部屋がある、ではmany roomsになる。
十分なスペース、ではenough roomとなるわけだ。
workについて:
彼の作品集は、his complete worksになる。
たくさん仕事がある、a lot of workといった具合だ。
porkについて:
これは豚だ、は this is a pork.
肉の豚だ、は this is pork.
肉を食べているときに a pork で加算にすると、豚一匹となってしまうからである。
appleについて:
たくさんのりんご、は a lot of apples.
りんごをどのくらいアップルパイに使ったのかしりたいときは、は how much apple となる。
パイにはいっているりんごの数など数えられないので how much となる訳だ。
communicationについて:
Radio was the pilot’s only means of communication.
ラジオはパイロットの唯一の通信手段だった。
Paris has good communications with many European cities.
パリには欧州の大都市と多くの交通手段をもっている。
上記は通信という形がはっきりしないもの、下は電車やバスという交通手段というはっきりしたもの。と言う具合になる。
もしもう少し冠詞のルールについて確認したいときは:
参考記事:どうしてつけるの?なぜつけないの?冠詞のtheの悩みをまとめて解消!
もっと身近な例をあげよう!
例えばビールはもともと液体。形がはっきりしていないので当然不加算となる。だから、
beer
some beer
a glass of beer
しかし3杯ビールを頼むようなときには彼らは、three beersと注文。ジョッキやグラスまた瓶ビールとして形がはっきりしている
と見て頼むのだ。
加算と不加算で大きく意味の変わるものをご紹介しよう。
paper(紙)不加算だ。
a paper(書類、新聞、論文)になると加算になる。
time(時間)不加算。
a time(回数、機会)になると加算になる。
加算と不加算の”もやまや”少しさっぱりしたのではないだろうか。
これで英語力、会話力をあげていって欲しい。
続いて単数・複数について説明する。
集合名詞の取り扱いについて!
まずは、この「family」の使い方についてご紹介しよう。_
Her family are very much interested in Japanese culture.
日本語では「彼女の家族」となり、特に違和感は感じない。しかしbe動詞がareになっている。これは間違いではない。
彼女の家族のメンバー全員を見ているのでareになっているのだ。ということは、is になればひとまとまりの家族の意味になる。
Her family is very much interested in Japanese culture.
もオーケーということになる。
これが、集合名詞の用法というものだ。
参考のために、このように使われる他の集合名詞をあげおこう。
team(チーム)
class(クラス)
committee(委員会)
group(グループ)
club(クラブ)
audience(聴衆)
などがある。
複数形のない集合名詞!
police について:(単数形で複数扱い)
これは警察官の集団を示すものである。したがっていつでも複数扱いとなる。
もし一人ひとりの警察官をいいたののであれば、a police officer となる。
people について:(単数形で複数扱い)
通常は人々で複数として扱う。しかし a people や peoples も可能となる。
これは国民や民族の意味として使うときである。
staff について:(単数形で複数扱い)
日本語では、私はスタッフです、となる。しかし英語で I am a staff.はNGである。
これを言いたいのであれば、I am a member of the staff. となる。そして訳は「私は職員の一人である」になる。
少しおさらいをしておこう。
数えられる名詞の規則変化!
語尾にsをつける
発音は〔s〕、〔z〕の2種類
books(本)、caps(帽子)、apples(りんご)、dogs(犬)
語尾にesをつける
語尾が-s、-z、-sh、-ch、-xで終わる場合は発音は〔iz〕
kisses(キス)、dishes(皿、料理)、benches(ベンチ)、boxes(箱)
※語尾が発音しないeで終わる場合は、ただ-sをつける
bridge(橋) → bridgesになる
house(家) 〔〔haus〕→ houses 〔hauziz〕と発音が変わる
「母音字+y」の場合は、 y をそのままにして-s をつける
boy(少年) → boys、chimney(煙突) → chimneys
「子音字+y」の場合は、y を i にかえて、-es をつける
city(街) → cities、country(国) → countries
語尾が f または fe の場合に、f、fe を vesにかえ、〔-vz〕と発音する
half(半分) → halves、knife(ナイフ) → knives、leaf(葉)→ leaves、life(生活) → lives
語尾が f または fe の場合に、そのまま-sをつける
chiefs(上役)、beliefs(信念)、griefs(悲しみ)
語尾が f または fe の場合に、-ves と- fs の両方になるもの
scarf(スカーフ)→ scarfs wharf(波止場) → wharfs
「子音字+o」の場合は、-esをつける
echoes(こだま)、heroes(英雄)、potatoes(ポテト)
例外もある
dynamos(発電機)、pianos(ピアノ)
「母音字+o」の場合は、-sをつける
bamboos(竹)、studios(スタジオ)
「母音字+o」の場合に、-s、-esの両方つけることができる語
cargo(e)s(積荷)、motto(e)s(標語)、zero(e)s(ゼロ)
数えられる名詞の不規則変化!
man(男) → men
foot(足) → feet
tooth(歯)→ teeth
child(子供)→ children
mouse(ねずみ) → mice
単数形と複数形が同じ形のもの!
fish(魚)
sheep(羊)
deer(鹿)
Japanese(日本人)
文字や数字や略語の複数形!
CDs
DVDs
1980s(1980年代)
the 90s(90年代)
複合名詞の複数形!
passers-by(通行人)
grown-ups(大人)
high school students(高校生)
early risers(早起きする人)
fountain pens(万年筆)
いつも複数形のもの!
scissors(はさみ)
pants(ズボン)
jeans(ジーンズ)
glasses(メガネ)
socks(靴下)
gloves(手袋)
shoes(靴)
こんなものもあります!
学問を表す名詞で複数なのに単数扱い!
economics(経済学)
mathematics(数学)
statistics(統計学)
physics(物理学)
金額や距離などのまとまりは複数なのに単数扱い!
Two hundred dollars is just enough to get this ticket.
(200ドルあればこのチケットとるのに十分だ)
Two Hours is too long to wait for a burger.
(ハンバーガー買うのに2時間待ちは長すぎる)
単数と複数で意味の変化するもの!
day(日)と days(時代)
arm(腕)と arms(武器)
manner(方法)と manners(マナー)
air(空気)と airs(気取った雰囲気)
the + 形容詞で(~人々)になり複数扱い!
the homeless(ホームレス)
the rich(金持ち)
the weak(弱者)
文全体の中でこう表現する!
基本はいつも複数形と考えている!
個別に学習するとどうもなじまない、頭に入らない、と感じたことがありませんか?
でも、全体から見るとわりと簡単に感じることができるのです。
例えば、種族を表現すると言うのがあります。私は犬より猫が好き、の場合は、
I like cats better than dogs. I like dogs better than cats.
つまり、複数形。他にもお子さんは何人?とたずねるときにも、
Do you have children?
店で商品の在庫を確認するとき、1本や1個とはたずねません。そうです、基本は複数にしてしまうのです。
まとめ!
もう一度書き出しておこう。
加算不加算について
・形がはっきりしていると見るときは、加算として使う!
・形がぼやっとしていると見るときは、不加算として使う!
・少しまぎらわしい不加算名詞!
・不加算名詞の数え方を覚える!
・不加算のビールと加算とみる!
単数複数について
・集合名詞の取り扱い!
・複数形のない集合名詞!
・数えられる名詞の規則変化!
・数えられる名詞の不規則変化!
・単数形と複数形が同じ形のもの!
・文字や数字や略語の複数形!
・複合名詞の複数形!
・いつも複数形のもの!
・学問を表す名詞で複数なのに単数扱い!
・金額や距離などのまとまりは複数なのに単数扱い!
・単数と複数で意味の変化するもの!
・the + 形容詞で(~人々)になり複数扱い!
・基本はいつも複数形!