
早速”書く”についてお話いたしましょう。
”読む・書くの話?”と言う声が聞こえてきそうですね。
また”書く”というと思い浮かぶのが、和文英訳ではないでしょうか?
でも本日は和文英訳ではなく、英会話上達に必ず役に立つ「英作文」を使った書くトレーニング方法についてお話します。
この記事の目次
和文英訳では時間がかかってついていけない。
英語は随分と学習してきたがなかなか英会話が上達しない、と悩んでいる方は多いと思います。
また和文英訳についても悪戦苦闘されてきたのではないでしょうか?
書店には和文英訳に関連する書籍が数多く並んでいます。
英語筆記試験のためには間違いなく役に立つと思いますが!英会話にはどうでしょうか?
また瞬間英作文という言葉があるようです。
日本語を見て直ぐに英語に置き換えるトレーニング方法のようです。
しかしテストにでるような日本語をそれなりの英語に置き換えるのは上級者でも大変のように感じます。
その上、会話でこんなに長い文が出てくるのでしょうか?これもやはりテスト向きではないでしょうかね?
英会話に向いているものはないのか?と叫びたくなります。
ございます。
英会話に役に立つのは実は英作文なのです。
その前に少々ご説明を。
英作文と和文英訳は全く違うのものです。
英作文は、英語から直接英語へのワンステップで完了します。
和文英訳は、和文から翻訳回路を経由して英語へのツーステップを必要とします。
2つの違いは、翻訳回路を使用するかしないかなのですが、この回路の使用の有無は、とても大きな差を生み出します。
このツーステップをワンステップに切り替えないと、このよく聞く悩みは解決できません。
「え~と英語でなんていったっけ?」
「この英語の日本語の意味なに?」
「さっきなんて言ったんだろう?」
「もうほかの話題になってるの?」
会話中に英語から日本語、日本語から英語を翻訳回路を経由して処理していては間に合いません。
話題はとっくに次に移ってしまっているという経験をされてたことはないでしょうか?
少しづつでも英語から英語への1ステップで、スピードアップしなければなりません。
英作文を使った書くトレーニング方法について
では具体的はトレーニング方法です。
現在読んでる英文書籍でも、使用している英語テキストでも、
身の回りにあるもので結構です。
例えば、熟語の例文その説明文さらにショートストーリーなど短い文章を活用します。
その文の中の2語から4語をしっかり思えていきます。
スペルミスなどは気にすることなく、その単語やら熟語を書き出します。
書き出したら終了します。
ある程度の時間の経過後、その書き出した2語から4語単語や熟語を見て、
例文やショートストーリーを書き出すといういうものです。
この方法はリスニングの時に体験することと同じことが出来るのです。
リスニングでは、
1.短い会話文を聞く
2.その中の単語を聴き取る
3・単語の意味を感じる
4.言い返しや質問をする
書くでは目と手に頼ります。でも
1.短い文を読む
2.その中の単語を書き出す
3.単語の意味を感じる
4.文を書き出す(質問を書き出す)
どうでしょうか?
リスニングでは耳のみに頼ります。でもプロセスは上記の通りです。
状況を思い出しイメージしながら進めるということ
これが「英作文」の書くトレーニング方法です。
この方法ですと、状景や状況を思い出すことからはじまります。
英語の例文と見て、単語を書き出して、少し時間をあけて、
書き出した単語や熟語(勿論英語)を見て、イメージしながら、例文を書き出すのです。
単語のスペルミスを気にせずに、どんどん書いていきます。
日本語抜きで進めることが出来ます。
もし、例文を思い出せなければ、見直して書き続けます。そしてまた新しい例文を使ってトレーニングをします。
少し時間をあけてまた書き出します。
英作文トレーニングを繰り返し実施する最大のメリットは、頭の中で翻訳をしないで済むことなのです。
単語、熟語そして文章化を英語のみで行うことなのです。
さらに、手を使って書く、キーボードで入力することにより、脳に強いイメージ刺激を与え印象づけます。
では、なぜ英語のみで行うことに効果があるかと言うと、それは英語を文頭から感じるようになるからです。
当然のことながら、英語を書き始めるとわかりますが文頭から書きます。
※文頭から感じるという内容については別の記事もご参照ください。
だれも文の途中や最後から書き始める事はありません。
状景や状況は脳により強い刺激を与えますから、思い出しやすく忘れにくいのです。
このトレーニングに慣れてくれば、誰か(英語の上手な友人や先生)に声をかけてもらいながらすすめるのも効果的です。
英語の音と英語のイメージがダブルで刺激できます。
テキストを使った英作文の書くトレーニングについて
to put on: to place on oneself (usually said of clothes) (S)*
- Mary put on her coat and left the room.
- Put your hat on before you leave the house
*The symbol (S) indicates that an idiom is separable – that a noun or noun phrase
may be placed between the verb and the special preposition (called a particle).
In these cases, examples of both separable and inseparable forms are given.
※(「Essential Idioms in English」 Fifth Editionより抜粋)
まず、最初に熟語、そしてその意味が書かれています。(簡単ですね)そして、(S)の意味は下に書かれています。
ちなみに、動詞と前置詞の間に名詞や名詞句をいれられるものを(S)としてます。(S)の場合は、両方の例文がありますよ。ということですね。
さあ、とても簡単な熟語と説明なのですが、これを使ったトレーニングです。ぱっと読んで軽く見て、覚えます。
2行まとめて覚えてしまいましょう。またこの説明文を覚えてもかまいませんよ。
その時のポイントは:
・英語を文頭から見る、読む
・辞書は使わない
・状況をイメージする
そして、
・ノートに単語を2つから4つ書く
で終了。
しばらくたって、その単語を見て、さきほどぱっと読んで軽く見て覚えた例文を書き出すのです。
案外難しいのですよ。
単語のスペルは気にしないで例文を書き出します。例文とはまさに説明みたいなものですから、文字通りでなくてもいいのです。
この練習の良い点は、上記でもご説明しましたが、
日本語が介在しない事。英語の単語を書き出して、英語で考えて、覚えていればそのまま書く。
このトレーニングのポイントは、「実力養成」に属するものです。要するに対応力・実力を身につけるトレーニングです。
では、そうではないのは何かを申し上げますと、「暗記対応」というものです。
つまり、ガンガン暗記してそれをいろいろな場所で使う。
例えば、彼女ができたら、
あらゆるシチュエーションの想定問答を50くらい考えておいて暗記する。
実力養成と暗記対応の両方を継続することが重要です。
大事なことを申し上げます。
それは片一方、例えば「暗記対応」だけ、もしくは「実力養成」だけでは、上達に時間がかかります。
なぜなら、
暗記対応だけでは覚えたものは忘れてしまいますし、自力で対応する場面では使えないからです。
また、実力養成だけでは不十分なこともあり、暗記した場面がドンぴしゃりのこともあるからです。
両方ともやるのです。大変ですが、でもやりましょう。相乗効果の大きさにそのうち気付かれるでしょうから。
最後に、
熟語を覚えるためだけでなく、英作文の書くトレーニングにも適しているので、この書籍をご紹介しておきます。
「Essential Idioms in English」 Fifth Edition
大変役に立つ1冊です。